新劇場版のエヴァは何から造られたのか
こんにちは、塩ラーメンとHERZです。
この記事は、先日動画をアップした『エヴァセミナー』にて扱った考察テーマを、塩ラーメンとHERZが記事にしたものです。
テーマごとに3つに分けて記事にしたので、ぜひ他の2つもご覧下さい!
◎ エヴァとは何か
まず、テレビ版・旧劇では初号機だけがリリスのコピーであり、その他のエヴァシリーズはアダムのコピーでした。
聖書の記述の通り、アダムより生まれしものエヴァということです。
一方、エヴァンゲリオンという作品なのに、エヴァとは何か語られることが少なかったのが新劇場版です。
「:Q」からは戦艦という新要素も出てきてますます分からん、となりました。
しかし、ヒントは意外と随所に散りばめられているんです。
例えば、「ヒトを捨てたエヴァの力、見せてもらわ」という台詞や、正式名称の『汎用ヒト型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオン』から、一応ヒト(人型の生命体)ではあるようですね。
ということで今回は、エヴァンゲリオンとは何から造られたのか、ということについていくつかの考察を紹介していきます。
・アダムスのコピー説
《アダムスはエヴァ?》
いよいよ #シン・エヴァ 今月23日で終りですか。いろんな人に見てもらえてよかったです。結局ヴンダーって何?双胴艦首からでっかいエヴァじゃないの論は当初現場でもありまして、だったら完成形で出てくるネルフ側の空中戦艦はこんな超巨人じゃないの案のこれは、実現しなかったけどお気に入りでした pic.twitter.com/2oecOEB9Gl
— 山下いくと@エヴァンゲリオンANIMA全5巻 (@ikuto_yamashita) July 2, 2021
山下いくとさんのツイートから、制作陣の中で『ヴンダーはでっかいエヴァじゃないの論』があることが分かりました。
そこからネルフ戦艦が巨人として登場する案もあったようです。
また劇中では、ネルフ戦艦に向けた
「ゆっくり眠りな、アダムスたち」
というマリの台詞があり、戦艦はアダムスと見て良さそうです。
この2つから、戦艦はアダムスであり、アダムスとはエヴァであることが考えられます。
《人型の白線》
「:序」の画コンテでは、冒頭の街並みが「セカンドインパクト後の景色」と書かれています。
人型の白線もセカンドインパクト後の景色のひとつです。
ということは、人型の白線は南極からやって来たアダムスのうち一体の跡である、という可能性が十分あると思われます。
そもそも、このシーンの画コンテに書かれている「赤い土」とはアダムを連想させるものです。
アダムは「adama(土)」という言葉と「dom(血)」という言葉から出来ており、赤い土から造られたという意味を持っています。
このことからも、人型の白線はアダムスのうち一体の跡であるという可能性が考えられますね。
そして人型の白線がアダムスのものだとすれば、そのアダムスからエヴァンゲリオンを建造した可能性があります。
時系列としては、まずセカンドインパクトがあり、その後アダムスを使ってエヴァを建造したという順番です。
新劇場版の計画の時系列をまとめ、葛城博士の仮説について考察したこちらの記事を見て頂ければより分かると思いますのでぜひ。
↓↓↓
・使徒を元に造られた説
まず根拠の1つ目は、「:序」の第4の使徒戦において、暴走した初号機が使徒のATフィールドを破るシーンや、第6の使徒の攻撃を受けているシーンの初号機のATフィールドが、パターン青と表示されていることです。
パターン青といえば、もちろん使徒を識別するのに用いられるものですから、初号機も使徒であると考えられますね。
《月面の巨人》
そして根拠の2つ目は、「真のエヴァンゲリオン」とされるMark.06について着目します。
このMark.06は、ゲンドウによると「建造方法が違う」らしく、月面の謎の巨人(↓)を使って建造されています。
そして、この月面の巨人には、第3の使徒の身体にも刻まれている使徒を識別するマークのようなものがあり、いかにも怪しいデザインをしていることが分かります。
【考察ノート:87】
— HERZ@エヴァ考察 (@mk_herz) August 19, 2021
第3の使徒の身体中には3A-〇〇〇〇〇といった文字が刻まれており、これはおそらく3rd Angelを示す印だと思われます。
そして、この印はMark.6の素体となる巨人にも刻まれているので、月面の巨人は使徒である可能性が高そうです。 pic.twitter.com/kh1CipirgV
月面の巨人に何の文字が刻まれているかは分かりませんが、そこには使徒のナンバーが記載されていると推測できますね。
さらに、「:Q」でMark.06の装甲から第12の使徒(↑)が現れたことを踏まえると、第12の使徒の正体こそが月面の巨人であると推測できます。
一応このシーンの画コンテによると、
“中はガランドウ”(ウェットスーツみたく)
と記載されているので、Mark.6の装甲の中にいた月面の巨人が、丸ごと使徒として出てきたのではないでしょうか。
また、この月面の巨人が使徒本体だとすれば
「それがあのマーク6なのか?偽りの神ではなく、遂に本物の神を作ろうというわけか」
という冬月のセリフにおける、
“本物の神”は使徒本体を丸ごと使ったMark.06
“偽りの神”は使徒をコピーして作ったその他のエヴァ
だと考えられますね。
《天使の輪》
エヴァにおいては、使徒やエヴァの頭上に光の輪が現れることがありますが、
これはエヴァに限らず、頭上の光の輪は天使の輪として描かれることが多いと思います。
そのため、エヴァの頭上に光の輪があるのもエンジェル(使徒)という暗示なのではないかと思われます。
また、初号機や2号機の場合は、リミッターが外れて本来の姿を取り戻した時、初めて光の輪が出るのに対して、Mark.06は月より飛来するシーンで既に光の輪があるので、これも本体が丸ごと使徒であるという暗示かもしれません。
ちなみに、アスカがMark.07のことを「エヴァもどき」と呼びますが、Mark.07はただ背中から輪っかを吊るしているだけで、天使の輪が浮いてるように見せかけるデザインをしています。
これがエヴァもどきということは、やはりエヴァが天使の輪を持つ者(エンジェル→使徒)であるという裏付けになりそうです。
・“生命体” の意味である説
ここで、さらに広義の『エヴァ』について考えてみると、エヴァイマジナリーやエヴァインフィニティが加わってきます。
しかし、流石に人造兵器のエヴァと、非人工物のイマジナリーやインフィニティは統一して考察するのが難しいです。
そこで1度『エヴァ』という名前の語源を辿ってみると、ヘブライ語の「命」「生きるもの」を意味する「ハッヴァー(Chavvāh)」が語源となっており、『エヴァ』は「生命」を意味するようです。
その「生命」という意味を元に考えると、エヴァの世界では巨大な生命や架空の生命をエヴァと称して、
・架空のエヴァ(生命)=エヴァイマジナリー
・古の生命のコモディティ化=エヴァインフィニティ
と呼んでいるのではないかと考えられます。
さらにそれを踏まえると、ミサトはリリスを「この星の生命の始まり」と言っていたので、生命という大きなくくりで言えば
“エヴァはリリスから生まれたもの”という解釈にも繋がります。
◎ まとめ
新劇場版にはアダムが登場しないので、もはや「エヴァはアダムから作られた」という聖書の元ネタは崩壊していると思います。
なので、アダムスや、使徒から造られた説、あるいは語源を辿り “生命体” の意味でエヴァと呼んでいるのではないかという説を考えました。
それぞれのエヴァごとに建造方法は違うでしょうし、ひとまとめにして考察することは出来ないのが難しいところです。
もし無理やりひとつの説明を付けるとすれば、『エントリーするもの』みたいな大雑把な説明になってしまいますね。
初号機や第13号機などの特殊なエヴァについては、また今度細かく考察したいと思っているので、お楽しみに!
(おすすめ記事)
◎ おわりに
さて、今回は『エヴァセミナー』で扱ったテーマのひとつ、エヴァとは何から造られたのかということについて書いていきました。
いかがでしたでしょうか!
この記事を一緒に書いてくださったHERZさんのTwitterや『HERZのエヴァ考察ノート』もご覧下さい!!
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画像引用:
©khara/Project Eva.
©カラー/EVA制作委員会
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